広告からの流入が目標の成果に繋がったかを確認するためにはコンバージョンのトラッキング設定が必要となります。
計測タグをサイトに設置し、目標となるページを表示した時に数値がカウントされるような仕組みを作ることで、1件の成果に対して広告費をいくら使ったかを確認することができ、ビジネスの正確な利益を計ることができるようになります。
作業自体はコピペでできますが、設定にはHTMLやJavaScriptの知識が必要になります。
この記事では「考え方」に重点を置いて説明しているので、詳しい設置方法についてはGoogle広告のヘルプも参考にして分析体制を整えるのにお役立てください。
コンバージョンとは
コンバージョンはKPI(重要業績評価指標)の中の一つで、会社のホームページでお問い合わせが完了した時や、通販で商品が購入され時など、成果が発生した数をコンバージョンと呼びます。
基本的には最終目標に到達した時点を成果とすることが多いですが、成果が発生した場合だけでなく、目標のページに到達した時点や、電話発信のボタンがクリックされた時点などをゴールとし、目標に達成した地点をコンバージョンに設定することもあります。
なので、日本語に置き換えるならば「成果」というよりも「目標達成数」という表現が適切かと思います。コンバージョンは「CV」と略されることもあります。
ホームページの訪問数に対してコンバージョンに至った割合をコンバージョンレート(CVR)と呼びます。通販では、CVRは「転換率」と呼ばれることもあります。
コンバージョン トラッキングの設定
コンバージョン数を計測するためには、まずは目標となる地点を設定し、それに合わせて計測の仕組みを整える必要があります。
Google広告の管理画面にコンバージョンを反映させるためには、Googleアナリティクスと連携させるか、コンバージョントラッキングのためのコードをサイトに設置しなければなりません。
Googleアナリティクスと連動する
Google広告の管理画面の上部にある「ツール」のメニューから、「リンク アカウント」を開き、同じGoogleアカウントで設置しているGoogleアナリティクスのプロパティとリンクすることができます。
目標の設定はGoogleアナリティクスから行い、Google広告の「コンバージョン」の設定ページから、「インポート」で「Googleアナリティクス」を選択すると、設定済みの目標をコンバージョンとして扱うことができます。
Googleアナリティクスで目標の到達ベージやクリックイベントの設定方法を知っていて、すでに目標の設定を行なっている場合は、新たにコンバージョンタグを設置する必要がないので、リンク設定を行う方が簡単です。
アナリティクスと連動したコンバージョン数は、Google広告の管理画面に反映されるまで、数時間から半日程度かかるので、動作チェックや実績の確認を行う際はタイムラグも考慮しなければなりません。
コンバージョンタグを設置する
Google広告の管理画面の上部にある「ツール」のメニューから、コンバージョンを開きコンバージョンの設定を行います。
よく使うのは「ウェブサイト」で特定のページが読み込まれた時点をコンバージョンとする方法と、「電話件数」で「モバイルサイトに掲載した電話番号のクリック」を計測する方法の2つになるかと思います。
それぞれ管理画面で設定したのちに取得できるコードをサイトに設置する必要があります。設置にはGoogleタグマネージャを使用する方法もありますが、「自分でタグをインストールする」を選ぶ方が簡単な場合が多いです。
自分でタグをインストールする場合は、「グローバルサイトタグ」をすべてのページに設置し、「イベント スニペット」を成果地点のページに設置します。
クリックを成果とする場合は、さらにリンクボタンにonclickで「gtag_report_conversion」を呼び出すような設定が必要です。
コンバージョンが計測されない場合
ユーザーがJavaScriptやCookieをオフにしていたり、コンバージョントラッキングコードが正常に読み込まれていない場合は、正確に計測できないことがあります。
Google Chromeの「Google Tag Assistant」という機能拡張を利用してトラッキングコードが正常に読み込まれているかを確認したり、場合によっては自分で広告をクリックして実際にコンバージョン到達までの作業を行いテストすることもあります。
Intelligent Tracking Prevention対応
インターネットでの個人情報の取り扱いは年々厳しくなっていて、近年ではユーザーの行動履歴(ページの閲覧)の情報についても、その是非が問われています。
コンバージョントラッキングと密接な関係がある「Cookieデータ」の取り扱いにも及んでいて、一部のブラウザでは設定によって正しく計測されなくなる場合があります。
現在はAppleのSafariが、このトラッキング防止機能(ITP)を標準で搭載していて、今後のバージョンアップでGoogle広告のトラッキングにも影響する可能性があります。
こうした流れに反発する声もありますが、おそらくGoogle Chromeなどのブラウザにもこのような機能が搭載されるのは時間の問題かと思うので、正確な数値を計りたい場合は注意が必要です。
今の所、グローバルサイトタグ(gtag.js)を利用するか、タグマネージャーでコンバージョンリンカータグをすべてのページで発火させるか、Googleアナリティクスのリンクするか、3つの方法でトラッキング防止を回避することができます。
詳しい手順についてはGoogle社から頂いた資料が手元にあるので、お問い合わせいただければお送りいたします。
コンバージョンのデータを活用する
コンバージョン数を計測することにより、広告文や検索キーワード、ユーザー属性など、どの経路から購入やお問い合わせに至ったかを様々な角度から特定することができます。成果に繋がりやすいキーワードに入稿を絞ったり、よりクリック率やコンバージョン率の高い広告を選定することにより、広告の費用対効果を上げるために役立てることができます。
また、Google広告からの流入が安定してコンバージョンに繋がっている場合は、コンバージョン単価制などの自動入札を活用することもできます。1件のコンバージョン獲得に許容できる金額に設定することで、Google広告が自動的に入札単価を調整し、コンバージョンに至りやすいユーザーに適切なタイミングで広告を表示してくれます。
マイクロコンバージョンの活用方法
広告費の予算規模が小さくて、月間のコンバージョン数が少なかったり、高額商品で購入に繋がりにくい場合は、成果に繋がる途中経過を中間コンバージョンとして設定し、効果測定や自動入札に活用することがあります。
例えば、「お問い合わせ完了」をコンバージョンとするならば、「お問い合わせフォームを開いた時」をマイクロコンバージョンとして計測しておくと、「関心はあるけどお問い合わせに繋がっていないユーザー」が、どれくらい居るか把握することができます。フォームまで到達するユーザーが多いキーワードやターゲット設定を強化することで、お問い合わせ完了に繋がる可能性のあるユーザーを集めやすくなります。
高額商品ならば、資料請求やお問い合わせなど、購入の一歩手前を計測しておくなど、様々な考え方をすることができます。
マイクロコンバージョンを自動入札に活用する場合は、中間地点までの到達のハードルが低すぎると、ターゲットの絞り込みが甘くなって、自動入札のメリットを活かすことができなくなるので注意が必要です。
アトリビューションモデルとは
広告から流入するユーザーは一回の訪問でコンバージョンに達するとは限りません。
Google広告でコンバージョンを計測する際は、どの地点のクリックが成果に繋がっているかによってコンバージョンの貢献度を振り分けるような仕組みがあります。以前は「ラストクリック」という成果に繋がった直前のクリックに評価を100%割り当てることが多かったのですが、現在はそのようなユーザー行動を考慮した「データドリブン」という考え方でコンバージョンの評価を行っています。
この他にも、ユーザーが成果に至る前にいくつかの広告からサイトを閲覧した場合に、均等に評価を振り分けたり、より後半のクリックの評価を高くするなど、様々なアトリビューションモデルがあります。必要に応じてアトリビューションのレポートでモデル比較を行うと、見えてくるものはあるかもしれません。