WordPressがSEO対策に強いと言われているのは、URL構造を設定する事でディレクトリ構造を整理しやすい部分にあります。初期設定のままなんとなく記事やページを追加している人は、メリットを活かしきれていないので調整を検討してみてはいかがでしょうか?
パーマリンクとは?
パーマリンクはURL構造のルールや実際にアクセスするときのページのURLを設定するもので、WordPressではサイト全体の構造やカテゴリ、投稿や固定ページなど、いくつかの設定箇所によりURLを設定することができます。
WordPressのパーマリンク構造を作るにあたって最適解は2通りしかありません。既存のサイトのURLを変更すると、変更後のページが新規ページ扱いになり検索順位を落とす可能性もあるので、リダイレクト処理など少し複雑な調整が必要になります。パーマリンクの設定だけであれば、プラグインを使わずにWordPressの基本機能だけで調整できます。
URLの命名規則
URLを設定するときはアルファベットのみを使う方が良いです。記事の内容を表す英単語にしておくことで管理しやすくなります。(SEO面ではあまりメリットはありません。)
日付や連番でURLを設定すると、アクセス解析で見る時になんのページか分かりにくかったり、コンテンツスパムとして扱われる可能性もあります。できる限りユニークな(個別の)URLを設定するのが良いです。
上位階層のインデックスページ
Googleが公開している「検索エンジン最適化スターターガイド」には以下のような記述があります。複数のジャンルを扱っていて、記事をカテゴリに分けている人で、上位階層のページを用意していない場合は注意が必要です。
URLの一部を取り除いたらどうなるかも考えよう
あなたのサイトのユーザーには、あなたの想定外の方法でサイト内を移動する人がいるかもしれません。
例えば、パンくずリストを利用せず、URLの一部を取り除くことによって、より概略的なコンテンツを見つけようとすることが考えられます。
また、http://www.blume-gift.jp/news/2010/201004.htmというページを訪れたあとで、http://www.blume-gift.jp/news/2010/とアドレスバーに入力し直して、2010年のニュースの一覧を見ようとする、といった方法が考えられます。
あなたのサイトは、このようなときに提供できるコンテンツを用意していますか?それとも404(「ページが見つかりません」というエラー)を返してしまうでしょうか?
ディレクトリとページの違い
Amebaブログなど、ディレクトリでアカウントが発行されるサイトをイメージするとわかりやすいかと思います。同じドメイン内でもディレクトリ単位で「一つのサイト」として見られるので、カテゴリ分けや、そのトップページに当たる部分が重要になります。Googleはディレクトリがサイトのカテゴリか別の運営者がいるトップページかの違いも把握しています。
3階層以内に収めるメリット
多くのユーザーは1回の訪問につき3ページ程度までしか見ません。なので、3階層に収めておくことで、「トップページ→カテゴリ→記事」のように自然な動線を作りやすくなります。
また、Google AdSenseの収益化を考える場合、広告を出稿する側のGoogle広告の設定では、記事を指定して広告を出稿したい場合に3階層目のページまでしか指定することができません。
仮に4階層目のディレクトリが検索上位に表示されていて、そこに指定して広告を掲載したいと思っても掲載することができなくなります。
広告主がつくことで記事とマッチングの良い広告が表示されるのでCTRが上がったり、何社も同じページに入稿されることでクリック単価が上がる可能性があります。
パーマリンクの設定方法
パーマリンクをアルファベットで命名し、3階層以内に収めるべきという理由はご理解いただけましたでしょうか?
それでは具体的にどのように設定するとWordPressのURL構造を綺麗に作れるかというステップに移ります。
パーマリンク設定
まずは管理画面の「設定>パーマリンク設定」にあるサイト全体のURL構造の設定を確認します。
単独ジャンルの場合
トップページでビッグキーワードを狙い、その補佐的に投稿でコンテンツに厚みを持たせる場合は、「基本(?p=123)」にしておけば大丈夫です。
「投稿名(sample-post)」を選ぶ場合は、投稿がディレクトリとして認識される可能性があるので、複数ジャンルの狙い方になるため、単語くジャンルでは選ばない方が良いです。
複数ジャンルの場合
複数のジャンルを扱うサイトの場合は、カスタム構造を選び「/%category%/%postname%/」に設定します。記事のカテゴリを設定すれば、カテゴリのディレクトリに記事が格納され、コンテンツに厚みを持たせることができます。
しかし、この設定だけでは記事の一覧がcategoryのディレクトリ配下に作られるので、固定ページで記事一覧を作る必要があります。この辺の攻め方は後ほど説明します。
カテゴリのスラッグ
管理画面の「投稿>カテゴリ」から「スラッグ」を設定することで、投稿がカテゴリの配下に格納されるようになります。複数ジャンルを扱う場合は、スラッグと同じパーマリンクで固定ページを作ると良いディレクトリ構造になります。
投稿のパーマリンク
各投稿の編集画面のタイトルの下にある「パーマリンク」から記事のURLを設定することができます。できる限り英単語で記事の内容を表すURLを設定してください。複数の単語を使う場合は、ハイフンで繋ぎ3単語くらいに収める方が良いです。
固定ページのパーマリンク
投稿と同様に固定ページでもURLを設定することができます。複数ジャンルを扱う場合は、このページがサイトのトップページのような役割を持ち、同じドメイン内にたくさんのサイトを作れるようなイメージとなります。
SEO対策を行う
パーマリンクを調整し、URL構造の基礎ができあがたら、構造に従ってコンテンツを強化して行くとこでSEOを行えます。検索ボリュームの多いキーワード狙う場合は、ツリー構造の「起点」をどこに持ってくるかが重要になります。
キーワードの狙い方
基本的には上位の階層で検索ボリュームの多いキーワードを狙い、下層のページで上位の階層に関連するキーワードを狙うことでコンテンツに厚みを持たせディレクトリ単位でGoogleの評価を上げるような流れになります。
トップページやカテゴリーページまたは固定ページでは、単独のページでは狙いにくい「ビッグキーワード」を狙います。検索ボリュームの多い複合キーワードは、記事やカテゴリで狙い、場合によっては目次や見出しでさらに細かい複合キーワードやロングテールキーワードを狙って行きます。
単独ジャンルの攻め方
一つのビッグキーワードをターゲットとしてサイトを作りこむ場合は、トップページに全てを集約し、記事でコンテンツに厚みを持たせて行くだけで十分です。
複合ジャンルのディレクトリ構築
たくさんのジャンルを扱う場合は、基本的に固定ページを起点として、カテゴリに記事を追加して行くことでディレクトリ単位でサイトを作り込んで行きます。
カテゴリーを起点にする
記事のカテゴリを設定するだけで、記事の一覧ページを自動生成できる反面、オリジナルの文章が少なくGoogleの評価が得にくいデメリットがあります。カテゴリを整理して検索流入が取れるキーワードのデータを集め、固定ページを作るときに活用することもできるので、無視していい部分ではありません。
ディレクトリを起点にする
カテゴリのスラッグと同じパーマリンクの固定ページを作ることで、固定ページの配下に記事を格納することができます。自動生成のカテゴリとは違い、より洗練した内容にすることで、Googleの評価を得やくなります。手作業で管理する目次ページのようなものと考えれば把握しやすいかと思います。
記事を起点にする
検索ボリュームの多いキーワードを狙いにくいですが、ドメインパワーの身の丈で狙えるキーワードを記事単位でリサーチすることができます。記事を起点にする場合でも、あらかじめカテゴリでテーマを決めておき、1つのディレクトリに記事をストックしておかなければなりません。
パンくずの調整
WordPressのSEO内部施策で一番厄介なのが「パンくず」です。
パンくずは多くのプラグインで「トップページ>カテゴリ>記事」となっています。
記事の上層に当たるカテゴリのURLは「ドメイン/カテゴリー/カテゴリ名/」になります。
しかし、記事のURLは「ドメイン/カテゴリー名/記事」となり、パンくずとURLの構造で食い違いが出てきます。
自動生成されるカテゴリページよりも上位を狙いやすい固定ページを起点に持ってくるには、パンくずを「ドメイン>固定ページ>記事」のように作り、URL構造と揃えなければなりません。
カスタムフィールドを利用したり、テーマをカスタマイズしなければできませんが、知識のある方はこの辺も挑戦してみたら良いかと思います。
WordPressのSEO対策の要
色々と説明が複雑に見えるかと思いますが、ディレクトリ構造を先に決め、それに合わせて記事を追加して行くことで自然とSEO対策を行えるのがWordPressの最大のメリットです。「カテゴリーと同じパーマリンクの固定ページを作る」「記事は必ずカテゴリーを設定する」という2つのルールを守れば、より検索で上位を目指しやすくなります。