HubSpot セールスパイプライン管理:小規模営業チームのディール設計と運用

「商談の進捗を誰がどう見ればいいかわからない」「案件の取りこぼしをなくしたい」——こうした課題は、HubSpotのセールスパイプラインで解決できます。この記事では、1〜5名規模の営業チームがHubSpotのパイプラインを実際にどう設計・運用すればよいかを解説します。


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目次

セールスパイプラインとは

セールスパイプラインとは、「見込み客が最初の接触から成約に至るまでのプロセス」を可視化したものです。HubSpotでは各案件(ディール)がどのステージにあるかをボード形式(カンバン)で一覧管理できます。

パイプライン管理で解決できること:

  • どの案件がどのフェーズにあるかをチームで共有できる
  • フォローアップが必要な案件を見落とさない
  • 今月の予想売上(パイプライン金額)を把握できる
  • 成約率の低いステージを特定して改善できる

パイプラインのステージ設計

デフォルトのステージ

HubSpotの初期状態では以下のステージが用意されています。

スクロールできます
ステージ名(デフォルト)確度
アポイントメント設定済み20%
適格性確認済み40%
プレゼンテーション予定60%
意思決定者への働きかけ80%
契約送付済み90%

これはあくまでデフォルトです。自社の営業プロセスに合わせてカスタマイズすることが重要です。

カスタマイズの手順

設定場所: 設定(⚙)→「オブジェクト」→「ディール」→「パイプライン」

ステージ名の変更・追加・削除、および各ステージの確度(%)を設定できます。

実務でよく使うステージ設計の例

BtoBスタートアップ(リード獲得〜受注まで):

スクロールできます
ステージ名確度定義(移行条件)
見込み10%問い合わせ・名刺交換など最初の接点があった
初回コンタクト完了20%電話・メールで返答があり、商談の意欲が確認できた
ヒアリング完了40%課題・予算・決裁者を確認できた
提案書送付済み60%提案資料を送付し、受領確認が取れた
見積り提出済み80%見積書を送付し、検討中
クローズ待ち90%先方社内での稟議・最終確認中

設計のポイント: 各ステージの「移行条件(いつそのステージに移すか)」をチームで統一しておくことが重要です。条件があいまいだと、担当者によって同じ状況でも違うステージに入れてしまい、データが使えなくなります。

ディールの作成と管理

ディールを作成するタイミング

「どのタイミングでディールを作るか」はチームで統一してください。

推奨は「初回コンタクトが取れた時点」です。まだ商談に進むかわからない段階でも、ディールを作っておくことで「このリードがどこで止まっているか」が見えるようになります。

ディールの基本情報:

  • ディール名(会社名 + 案件内容が分かりやすい)
  • 金額(概算でも入力する)
  • クローズ予定日
  • 担当者
  • 関連コンタクト(担当者)
  • 関連カンパニー(会社)

ディールとコンタクトの紐づけ

HubSpotでは「ディール(案件)」「コンタクト(担当者)」「カンパニー(会社)」が相互に関連付けられます。

例えば「山田商事のシステム導入案件」というディールに、「山田商事」というカンパニーと「田中部長」「佐藤担当者」という複数のコンタクトを紐づけられます。

これにより「この会社とはどんな案件の履歴があるか」「この担当者はどの案件に関わっているか」が一目でわかります。

パイプラインのボード画面の使い方

「営業 → ディール」を開くと、ステージごとにディールが並ぶボード画面が表示されます。

日常的な操作:

  • ステージが進んだらカードをドラッグ&ドロップで移動
  • カードをクリックしてメモ・次のアクションを記録
  • 「フィルター」で自分の担当案件だけ表示する

週次の確認ルーティン(推奨):

  1. 「クローズ予定日が今週」のディールを確認し、アクションを取る
  2. 「最終活動日から2週間以上経過している」ディールを確認し、フォローアップ
  3. 「見積り提出済みで返答待ち」のディールをリスト化してフォローアップ

HubSpotのフィルター・ソート機能でこれらを絞り込めます。

タスクとの組み合わせで抜け漏れを防ぐ

ディールに「タスク」を紐づけることで、次のアクションを管理できます。

よく使うタスクの例:

  • 「〇月〇日に提案書の確認状況をフォローアップ」
  • 「来週月曜日に請求書を送る」
  • 「契約書のサインをリマインド」

タスクには期日を設定でき、期日が近づくとHubSpotのダッシュボードや通知で確認できます。「フォローアップしようと思っていたのに忘れた」という案件の取りこぼしが防げます。

パイプラインのレポートで成果を可視化する

「営業 → レポート」または「レポート → ダッシュボード」から、パイプラインの集計データを確認できます。

Starterで確認できる主なレポート:

  • ステージ別ディール数・金額の合計
  • 今月クローズ予定のディール一覧
  • 担当者別の成約数・金額
  • 失注したディールの件数と理由(失注理由を記録している場合)

特に「どのステージで止まっているディールが多いか」を見ることで、プロセスのボトルネックが見えてきます。

複数のパイプラインを使い分ける

HubSpot Starterでは、複数のパイプラインを作成できます。

使い分けの例:

  • 新規顧客向けパイプライン
  • 既存顧客の追加受注パイプライン
  • 代理店・パートナー経由の案件パイプライン

受注プロセスが異なる案件を混在させると、ステージの意味が不明確になります。案件の種類が明確に分かれる場合はパイプラインを分けることをおすすめします。

HubSpot Starter 導入支援・運用サポート

HubSpotのセールスパイプラインは、Excelや手帳での案件管理から移行する最初の一歩として最適な機能です。

設計で最も重要なのは「各ステージの移行条件をチームで統一すること」です。どれだけ機能が優れていても、データの入れ方がバラバラでは使えません。まずシンプルなステージ設計から始めて、運用しながら改善していくアプローチをおすすめします。

当社では、自社の営業フローに合わせたパイプライン設計サポートも行っています。


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この記事を書いた人

石橋 敬太郎のアバター 石橋 敬太郎 AdRegion Inc. CEO

株式会社アドリージョン 代表取締役。私は「Web制作」「集客」「経営」の知識を、満遍なく持ったオールラウンダーです。デジタル・マーケティングの領域を中心に、スモールビジネスの宣伝に必要なすべてをワンストップでサポートするIT顧問サービスを提供しています。

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