HubSpotは使いづらい?正直な感想と、それでも使い続ける理由

「HubSpotって難しいですよね」という話は、支援先の方からよく聞きます。正直に言うと、その感想は間違っていません。HubSpotはとっつきにくいツールです。ただし、何が難しくて、何は難しくないのかを整理すると、見え方が少し変わります。


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目次

HubSpotが「使いづらい」と感じる理由

理由1:機能が多すぎる

HubSpotは Marketing / Sales / Service / Content / Operations の5つのHubに、それぞれ数十〜数百の機能が詰まっています。最初にログインして全体を見渡すと、「何から始めればいいのか」と途方に暮れます。

これはHubSpotのUIが悪いのではなく、単純に多機能すぎるのが原因です。Excelに慣れた人がPhotoshopを初めて開いたときの感覚に近いです。

対処法: 最初に使う機能を3つに絞ること。当社がスタートアップに最初にやってもらうのは「①トラッキングコードを設置する ②HubSpotフォームに切り替える ③ダッシュボードを見る」の3つだけです。残りは後回しで構いません。

理由2:日本語ドキュメントの品質がムラがある

HubSpotのヘルプドキュメントは英語が原文で、日本語は翻訳です。翻訳精度が記事によってバラツキがあり、画面のラベルと説明文の表現が噛み合わないことがあります。

また、UIのアップデートがドキュメントの更新よりも早いため、ドキュメントのスクリーンショットと実際の画面が違う、というケースも起きます。

対処法: 迷ったらHubSpotの英語ナレッジベースを参照する。または公式サポートチャット(Starterからは電話・チャット対応可)を使う。HubSpotのサポートは対応が速くて丁寧という評判があり、実際にその通りです。

理由3:プロパティとオブジェクトの概念が独特

HubSpotには「コンタクト」「カンパニー」「ディール」「チケット」という複数のオブジェクトがあり、それぞれに「プロパティ」(データ項目)が紐づいています。

この構造はデータベース的な設計思想に基づいており、エクセル管理に慣れた方にはとっつきにくい概念です。「なぜ同じ情報がコンタクトにもカンパニーにもあるのか」という疑問を持つ方が多いです。

対処法: 最初は「コンタクト(人)」と「ディール(案件)」の2つのオブジェクトだけ意識すれば十分です。カンパニーオブジェクトは、同じ会社の複数担当者を管理したい段階になってから考えましょう。

理由4:ワークフロー(自動化)の設定が複雑に見える

HubSpotのワークフローは、条件と結果を組み合わせる自動化機能です。細かい設定ができる反面、「どこで何が設定できるのか」がわかりにくいと感じる方がいます。

対処法: 最初の1本目のワークフローは「フォーム送信 → 担当者にSlack通知」か「フォーム送信 → コンタクトにサンクスメール送信」という最もシンプルなものから始めましょう。動く仕組みを1つ作ると、ワークフローの概念が腑に落ちます。

理由5:料金体系がわかりにくい

「Hub別に料金がかかるのか」「シートって何枚必要なのか」「マーケティングコンタクトって何か」——HubSpotの料金体系は用語が多く、初見では理解しにくいです。

2024年の料金改定でバンドルプランに統合されましたが、変更前の情報がネット上に残っているため、古い情報と混乱するケースもあります。

対処法: HubSpotの公式料金ページか、当社のガイド記事で最新情報を確認する。

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難しくない部分も正直に言う

HubSpotを「難しいツール」と感じる方は多いのですが、基本的な使い方は実は難しくありません。

最初の30分で普通にできること:

  • アカウントを作ってコンタクトを1件登録する
  • フォームを1つ作ってサイトに埋め込む
  • ディールを作って進捗ステージを動かす
  • メールを1通作って送信する

これらは直感的にできる操作です。難しさを感じるのは「全体を理解しようとしたとき」であって、「今必要なことだけやろうとしたとき」ではありません。

それでもHubSpotを使い続ける理由

使いづらい側面を認めた上で、なぜ当社がHubSpotを推薦し続けているかを正直に書きます。

理由1:データが「繋がる」

ほとんどのマーケティングツールは「その機能の中だけ」でデータが完結します。HubSpotはコンタクトを中心に、広告・フォーム・メール・商談・サポートのすべての接点が繋がります。

「この顧客は最初にどの広告から来て、何ページ見て、いつフォームを送って、商談がどう進んで、成約したのか」が1つの画面で追えるのは、HubSpotくらいです。

理由2:スケールアップに対応できる

スタートアップが2〜3名のチームから20〜30名に成長したとき、ツールの乗り換えが発生するコストは膨大です。HubSpot Starterで始めても、Professional・Enterpriseへのアップグレードで同じデータ・設定を引き継げます。

「将来乗り換えなくていい」というのは、ツール選定で重要な要件です。

理由3:サポートが本当に良い

HubSpotの公式サポートは評判通りです。StarterからはチャットとEメールのサポートが使えます。「設定でわからないことがある」という場面で、実際に解決につながる回答が返ってくる確率が高いです。(コーチングスタイルなので、自分で手を動かす必要はありますが)

理由4:学習リソースが充実している

HubSpotアカデミーという無料の学習プラットフォームがあり、日本語の動画コンテンツも増えています。「インバウンドマーケティング認定」などの資格取得コースもあり、チームメンバーの学習に活用できます。

「使いこなせるか不安」な方へ

HubSpotを全機能使いこなす必要はありません。

自社の規模・フェーズに合わせて、「今必要な機能だけ使う」という姿勢が正解です。創業間もないスタートアップが最初に使うべき機能は、全体の10〜20%程度です。

当社が初期設定サポートで最初に伝えることは、「今やること」と「今やらなくていいこと」の仕分けです。全体像を理解しようとして迷子になる前に、使い始めながら学ぶ方が早いです。

HubSpot Starter 初期設定チェックリスト

HubSpot Starter 導入支援・運用サポート

HubSpotは確かにとっつきにくいツールです。機能が多く、概念が独特で、最初は「何から始めればいいか」迷います。

ただし、「今必要な3つの機能」に絞って始めれば、最初の壁は思ったより低いです。そして一度データが蓄積され始めると、「広告費から成約まで全部繋がる」という価値が見えてきます。

使いこなすまでに少し時間がかかりますが、それに見合うツールだと判断しているので、当社はHubSpotを推薦しています。


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この記事を書いた人

石橋 敬太郎のアバター 石橋 敬太郎 AdRegion Inc. CEO

株式会社アドリージョン 代表取締役。私は「Web制作」「集客」「経営」の知識を、満遍なく持ったオールラウンダーです。デジタル・マーケティングの領域を中心に、スモールビジネスの宣伝に必要なすべてをワンストップでサポートするIT顧問サービスを提供しています。

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