リマーケティング広告でサイトを見に来た人の再訪問を促す

Google広告のディスプレイ広告で、リマーケティングという仕組みを利用すると、一度サイトに訪れた人に対して広告を掲載することができます。その概要と運用のコツを説明します。

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目次

リマーケティング広告とは

一度サイトに訪れた人の再訪問を促す追跡型の広告を、Google広告では「リマーケティング広告」と呼んでいます。

誰もが経験あるかと思いますが、一度見たサイトの広告がいろんなサイトを見てくるときに着いてくるアレです。自社のサイトを見た人に広告を表示さることができる仕組みです。

会社のホームページならお問い合わせフォーム、ネットショップならばカートのページまでたどり着いたけど何も行動を起こさなかった人、などのようにサイト内での行動によってターゲットを絞り込んで、「なんか忘れてませんか?」と広告で問いかけることができます。

リターゲティング広告との違い

Yahoo!プロモーション広告でも同じ仕組みがあり、こちらは「リターゲティング」広告と呼ばれています。リマーケティングとリターゲティングの違いはなく、ほぼ同じ仕組みとなります。

Facebook広告やTwitter広告でも同じようにオーディエンスリストを取得して広告を表示させる仕組みがありますが、こちらはリマーケティングかリターティングのような呼び名はないので、好きなように呼べば良いと思います。

利用できない業種がある

Google広告のポリシーでは、デリケートなカテゴリに分類されるユーザーのリストを作成することは禁止されています。

ユーザーの健康状態に関わるようなカテゴリに関わる病院や整体院、借金や債務整理のような厳しい経済状況に関わる業種、人間関係やトランスジェンダーなど、少しナイーブな個人情報については「オーディエンスリスト」として蓄積することすら禁止されています。

この場合は利用を諦めるか、Yahoo!プロモーション広告や他のリターゲティング広告の配信システムを検討しましょう。

リマーケティング広告の設定方法

まずはユーザーリストを作成し、専用のキャンペーンを追加し配信の設定を行います。

ユーザーリストを作成する

リマーケティング広告を配信するには、ユーザーのリストを作らなければなりません。
Googleアナリティクスを利用している場合は簡単に設定できるのですが、利用していない場合はGoogle広告のリマーケティングタグを新たに設置する必要があります。

サイトへのアクセス数が増えなければ配信できる人数が増えないので、設置してもすぐに運用が始められれる訳ではありません。

注文履歴などカスタマー情報がある場合は、メールアドレスからリストを作成することもできます。

バナーの準備

リマーケティング広告は、主にディスプレイ広告を利用して配信を行います。検索から訪れたユーザーに対して、他のサイトを閲覧している時に広告を見せるので、できれば画像バナーを用意した方が良いです。

バナーのサイズは300×250ピクセルのものが1枚あれば主要なサイトは押さえられます。効果検証や目的に合わせていくつかのパターンを用意できればもっと良いです。

Google広告ならばレスポンシブ広告という仕組みがあるので、1200×628ピクセルの比率の写真があればテンプレートに沿ってテキストを考えるだけで簡単に広告を作成する方法もあります。

上手に運用するには

一度訪問した人が購入やお問い合わせなどコンバージョンに至らなかった理由はたくさんあるかと思います。なので再訪問を促すだけでは次も同じ結果になる可能性が高いです。そうしたことを防ぎ広告の効果を高めるにはいくつかのコツがあります。

再訪問の期間を絞る

ユーザーリストは、それぞれのユーザーがホームページアクセスした日から起算して、最大で540日間までリストに保持することができます。

最初にホームページにアクセスしてから購入意欲が続く期間は限られているの、商品やサービスによってリストに保持する日数を調整したり、期間によって訴求を変える必要があります。

見せたいものに誘導する

ユーザーは1度目の訪問で探しているものが見つからなかった可能性もあります。その場合はリマーケティング広告から見せたいページに直接誘導してみるのが良いです。

リストの保持期間を長くしておいて、新商品やサービスがリリースされたタイミングで広告を配信するのも効果的です。

特定のページを見た人に配信する

訪問者にも温度差があり、ECサイトであればカートに投入したユーザーや、購入完了ページまで到達したユーザーなど、特定のページを見た人をリスト化して広告の配信を行うことができます。

購入を後押しするキャンペーン

1度目の訪問で購入に至らなかった人はタイミングが合わなかったか、価格が予算に合わなかった可能性があります。

タイミングが合わなかったユーザーには再訪問を促すだけで良いのですが、価格に不満があるような人には、割引クーポンなどを用意したページに誘導すると効果的です。

リマーケティングをフル活用するには

再訪問を促すには当然ながら元になるアクセスがなければ活用することはできません。
こうした仕組みがあると知った上で、広告からのアクセスを増やしたり、SEOを行うなどして集客を強化すれば相乗効果となり、強い力となります。

予算配分や費用感

Google広告のリマーケティング広告は、100人程度のオーディエンスリストがあれば、掲載を開始することができます。通常のディスプレイ広告とクリック単価はそれほど違いはありません。

例えばホームページのアクセス元が全てGoogle広告からならば、全体の予算の1〜2割程度をリマーケティングに配分すると、程よいバランスになります。
「リマーケティング広告を始めたい」と相談されるケースも良くありますが、再訪問を促すためにはリストを集めるところから綺麗に整えていかなければならないため、全体の集客状況を見てバランスを調整して行くのをお勧めしています

類似オーディエンス

リマーケティングのオーディエンスリストは、配信先に設定する以外にも活用することができます。Google広告ではリストに蓄積されたユーザーに似た性質をもつ「類似ユーザー」のリストを自動的に作成してくれます。

ターゲットの顧客属性が明確だけど、デフォルトで用意されている一般的なオーディエンス設定に該当しない場合などは、類似オーディエンスを利用するのが効果的です。

SNS広告も活用する

最近ではSNSを閲覧している時間の方が長く、Webサイトを見ている時に再訪問を促すだけでなく、SNSを閲覧している時にタイムラインに広告を流すのも効果的な場合があります。

ユーザーリストを取得する仕組みは、各プラットフォームごとに設定しなければなりませんが、Google広告の検索広告やディスプレイ広告で最初の接点を作り、SNSを閲覧している時に再訪問を促したり、公式アカウントのフォローを促すなど、囲い込みの導線を作ることもできます。

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この記事を書いた人

石橋 敬太郎のアバター 石橋 敬太郎 AdRegion Inc. CEO

株式会社アドリージョン 代表取締役。私は「Web制作」「集客」「経営」の知識を、満遍なく持ったオールラウンダーです。デジタル・マーケティングの領域を中心に、スモールビジネスの宣伝に必要なすべてをワンストップでサポートするIT顧問サービスを提供しています。

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