サーチコンソールの使い方を覚えてSEOを始めよう

SEOを始めるにあたって必要なデータはサーチコンソール(旧名:Googleウェブマスターツール)に登録することで確認できます。実際にGoogle検索に表示された時のキーワードの、検索順位や表示回数、クリック数など、戦略を練るのに重要な指標も確認することができます。

2018年2月にリニューアルされた「新しいサーチコンソール」には、まだ実装されていない機能もありましたが、2018年8月から新しいサーチコンソールに急速に機能が移行され、2018年9月6日にベータ版から正式版へと変更され、2019年3月には従来のサーチコンソールのほとんどの機能が停止され、新しいサーチコンソールは、十分に実用的なレベルに改善されています。

パソコンの操作に慣れていない初心者でも導入するのは簡単かと思いますので、この記事も参考にして活用してみてください!

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目次

サーチコンソールとは

Googleが提供するウェブマスター向けのツールであるサーチコンソールは、SEO対策を行うにあたって必須のツールと言っても過言ではありません。主に「検索パフォーマンス」「インデックス」「エクスペリエンス」の3つの視点から、サイトの状態を把握するためのツールです。

管理画面を見るとシンプルなので役に立たないようにも見えますが、「どのような検索語句が流入につながっているか?」「Googleに正常にインデックス登録されているか?」「ユーザーの体験を損なわないサイト構造ができているか?」といった指標がまとまっていて、サーチコンソールひとつでSEOに必要な情報は十分に確認することができます。

一部の界隈では「サチコ」の愛称で親しまれています。

Googleアナリティクスとの違い

同じようなアクセス解析と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、サイトにアクセスする直前の検索結果での表示やクリックの実績を確認できるのがサーチコンソールで、サイトにアクセスした後の実績はアナリティクスで確認するという違いがあります。

サーチコンソールで検索からの集客がうまくいってるかを確認し、アナリティクスでサイト内の回遊やコンバージョンを確認し、目標が達成できているかを確認するような使い分けをします。

サーチコンソールの登録方法

サーチコンソールを利用するためには、Googleアカウントが必要です。GmailやGoogleアナリティクスなど、Googleのツールを利用したことがない方は下記のリンクよりご登録ください。

「ユーザー名を選択」の部分の「代わりに現在のメールアドレスを使用」をクリックすると、Gmailのアドレスではないメールアドレスでも登録できます。

Androidのスマートフォンを利用している場合など、すでにGoogleアカウントを利用している方は、個人アカウントをそのまま利用しても大丈夫かと思います。

サイトを登録する

サーチコンソールの登録は「ドメイン」と「URLプレフィックス」の2種類のプロパティタイプを選択して行います。

ドメイン単位でプロパティを追加するには、DNSレコードでの認証が必要になりますが、wwwの有無やhttp/https、サブドメインなど全てを統合したレポートを確認することができます。
DNSレコードの認証が難しかったり、レンタルブログなどで利用できない場合は、従来通りの認証方法でURLプレフィックスを利用するような形となります。

同じドメインでディレクトリごとに趣旨が違うサイトを運営している場合は、それぞれのディレクトリをURLプレフィックスから登録しておくと、検索パフォーマンスのチェックがしやすくなります。

プロパティタイプの選択
プロパティタイプの選択

登録するURLは「httpかhttps」「wwwの有無」で別のサイトとして扱われるので注意が必要です。サイトの運用状況によっては、「http」「https」「www有り」「wwwなし」の4つ全てを登録しなければならないケースがあります。

2018年8月に新しいサーチコンソールからもプロパティの追加やサイトの所有権の確認ができるようになりました。
また、Googleアナリティクスの管理者権限を持っている場合は、特に設定を行う必要はなくサーチコンソールを利用できるようになりました。

サイトの所有権を確認する

サイトのURLを登録後に画面の指示に従って、認証ファイルをアップロードするかHEAD内にMETAタグの記述を追加するなどの方法で、サイトの所有権を証明することができれば登録完了となります。

レンタルブログなどファイルをアップロードできなかったりMETAタグの追加ができない場合はサーチコンソールを利用できない場合があります。

サイトと関連付けられたGoogleアナリティクスのトラッキングコードでも所有権を確認することができますが、タグの記述位置によって確認が失敗することがあったり、認証が途切れるトラブルが発生することもあるので注意が必要です。

ドメインのDNS設定を編集できる場合は、TXTレコードを使用して確認を行う方法もあります。この方法だと認証ファイルやMETAタグを間違って消してサーチコンソールの認証が切れる心配がないのでおすすめです。

社内でホームページを制作していない場合は、制作会社に相談するか、FTPファイルのアップロードを管理しているシステム担当の方に相談してみてください。

Googleアナリティクスと連動する

サーチコンソールの認証作業が完了すれば、3日ほどでデータが反映され始めます。
導入後の作業になりますが、Googleアナリティクスを使っているならばプロパティの連動設定をしておけば、アナリティクス側で流入語句の詳細な分析もできるようになります。

GA4に移行するときには改めて連携設定が必要になるので、忘れないうちに設定しておく事をおすすめします。

サーチコンソールの主要機能の使い方

各種データを取得するには3日〜数週間の時間が必要となります。いくつか細かい設定ができるのですが、ほとんどの人は設定しなくても大丈夫です。たまに「検索パフォーマンス」のページを確認して新しいコンテンツ作りやページの修正に役立てるくらいの使い方をする人がほとんどかと思います。

冒頭でもお伝えした通り、「検索パフォーマンス」「インデックス」「エクスペリエンス」の概念を理解すると、サーチコンソールはとても使いやすく、綺麗にまとまったツールだと感じるはずです。

検索パフォーマンス

一番よく使う機能で、キーワードの検索順位やクリック数などの実績に当たる部分を確認する機能となります。SSL化が進むと同時にGoogleアナリティクスなどのアクセス解析で検索キーワードが見れなくなってしまったので、需要を探る重要なツールとなります。

「検索パフォーマンス」では、どのページが、どのキーワードで、何位に表示されてクリックに繋がっているかを確認することができます。

Chromeのホーム画面に表示されるDiscover枠のパフォーマンスを確認することもできます。

インデックス

Googleのクローラーが、あなたのサイトをどう認識しているかを確認したり、インデックスの状況を操作するための機能です。

カバレッジ

カバレッジのレポートでは、GoogleがURLをどのように既知しているか確認することができます。
Googleが認識しているのにアクセスできないURLがあったり、サイトマップで送信したページのインデックスを拒否する設定を行なっていると、エラーを検出して警告してくれます。
サーバーの障害やページの削除などが原因でクローラーがアクセスできなかったページや、ページのリダイレクトやcanonicalタグの設定による重複からインデックス除外されているページを確認することができます。
スパムなどで他者から攻撃されて、利用していないURLが発生している場合は、404エラーに落としたり、robot.txtなどで「除外する URL」としてGoogleに認識させるように調整が必要になることがあります。

サイトマップ

小規模なサイトではサイトマップを送信しなくても特に検索順位に影響を与えることはありませんが、正規のURLをGoogleに示しておくと、クローラーが巡回しやすくなります。最初にサイトマップに登録して、サイトマップの内容自体を精査している人は少ないかもしれませんが、インデックスを無駄に増やすとサイト全体の評価に悪影響を及ぼす可能性もあるので、WordPressのプラグインなどでサイトマップを自動生成している場合でも、たまにチェックして不要なページは出力しないようにするなど調整が必要になります。

削除

緊急時にインデックスから削除を申請する為のツールです。サイトのメンテナンスなど緊急ではない場合は使わないほうがいいです。

エクスペリエンス

モバイルユーザビリティや、コアウェブバイタルなど、ユーザーの体験に関わる指標を確認するレポートです。

ページエクスペリエンス

ページ表示速度や、ページを表示する際のユーザー体験が評価されています。

ウェブに関する主な指標

ページエクスペリエンスに悪影響を与えるエラーを確認することができます。

モバイルユーザビリティ

モバイルフレンドリーテストの結果をクロール済みのページを一括で見ることができる機能です。

ビューポートの設定やコンテンツの幅、テキストの大きさやクリック可能な要素がタップしやすい感覚に配置されているかなど、各ページがモバイル端末に最適化されているかを確認することができます。

モバイルファーストインデックスが始まったことで、従来のサーチコンソールの「検索での見え方」で確認していた部分が必要なくなったと思われるので、今後はこちらを中心にHTML構造の改善点を探っていくのが良さそうです。

そのほかの機能

普段から監視する必要はあまりない機能ですが、高度なSEOや、外部リンク施策を行なっていると必要になるケースもあります。

拡張

構造化マークアップが正常に認識されているかを確認するレポートです。
パンくずリスト、よくある質問、サイトリンク検索ボックス、など検索結果の上位に表示されたときに大きく枠を取れる仕組みもあるので、設定をしている場合は、こちらでインデックス状況を監視しておくと良いです。

セキュリティと手動による対策

ほとんどの人は使うことはないかと思いますが、SEOで悪いことをしていると、Googleが目視で確認する手動ペナルティを食らうことがあります。外部リンクを購入していたり、価値のない質の低いコンテンツを量産していると、メッセージとこちらのページで警告を受けることができます。

自演の被リンクだけでなく、外部からの悪意のあるリンクで逆SEOを食らってる場合も、こちらの警告に反映される可能性があるので、サーチコンソールへの登録は保険的な意味合いでも重要です。

リンク

SEOで重要な被リンクを確認することができる機能です。従来のサーチコンソールの「サイトへのリンク」と「内部リンク」が統合されて情報が整理されています。

それぞれどのページからリンクされているかを確認することができ、リンク元のドメインやリンク文言も合わせて確認することができます。

以前のツールとレポート

ごく一部のツールは従来のサーチコンソールからまだ移行されていません。(2022年5月 時点)

インターナショナル ターゲティング

サイトの言語設定がきちんと行われているかを確認することができます。多言語対応していない場合は使うことはありません。

メッセージ


急激に検索ボリュームが上がった時のアラートや、カバレッジのエラーなどをメールで受け取ることができます。
アナリティクスなど各種サービスと連携設定を行った時の通知なども受け取る事ができます。
万が一、ペナルティを受けてしまった場合や、マルウェア感染のアラートも受け取る事ができるので、右上の「ユーザー設定」からメール通知の設定から、必ずオンにしておく事をおすすめします。

閲覧権限を付与して情報共有する

社内のチームでSEOを行ったり、社外のコンサルタントに協力してもらう場合は、閲覧権限や管理権限を付与して、複数のGoogleアカウントで一つのサイト情報を閲覧することができます。
別の記事で詳しくご案内しているので、必要な方は参考にしてみてください。

複数アカウントを利用する

1つのGoogleアカウントで利用できるサーチコンソールのプロパティは1000個までなので、通常の使い方であれば複数アカウントを用意する必要はありません。

制作会社で大量のクライアントを抱えていたり、ディレクトリ単位でサイトを登録して1000個を超える場合は、新しいGoogleアカウントを用意する必要があります。

Googleアカウントは1回のログインで複数のアカウントで同時にログインすることもできます。

Googleを開いた時に右上に表示される自分のアイコンの部分から「自分のアカウントを追加」を行うことでメインアカウントとサブアカウントを切り替えて使うようなこともできます。

ペナルティを受けた場合

サーチコンソールに登録していると、過度なSEOでペナルティを受けた場合や、サイトにセキュリティ上の問題があった時に通知をもらうことができます。

滅多なことでは対処が必要になることはありませんが、お困りの際はご相談ください。

サーチコンソール設定代行・内製化支援

法人企業様向けにサーチコンソールの導入から内製化支援までサポートしております。詳細は下記をご確認ください。

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この記事を書いた人

石橋 敬太郎のアバター 石橋 敬太郎 AdRegion Inc. CEO

株式会社アドリージョン 代表取締役。私は「Web制作」「集客」「経営」の知識を、満遍なく持ったオールラウンダーです。デジタル・マーケティングの領域を中心に、スモールビジネスの宣伝に必要なすべてをワンストップでサポートするIT顧問サービスを提供しています。

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