費用をかけずにホームページの集客を成功させるには、SEO対策を行い検索からのアクセスを取る事が重要となります。タイトルとディスクリプションの改善は、SEOを始めたばかりの初心者が真っ先に手をつけるべき施策でもあります。
そのために必要なソースコードの記述や効果検証の方法や、タイトル付け方とディスクリプションの書き方のコツを詳しく解説します。
タイトル ディスクリプションの重要性
HTMLの知識を持っている方は当然知っているかと思いますが、検索流入の入口となるタイトルとディスクリプションの設定は、キーワードを含める事で検索結果への表示や順位に関わる重要な要素となります。
また、ユーザーにも見える部分なので広告原稿並みに気を使う必要があります。
最近ではSNSに投稿された時に表示される部分も同じようにコントロールすることができるので、上級者の方は検索向けのタイトルとSNS向けのタイトルを別々に考えてコーディングしています。
HTMLコードの記述
HTML記述の基本の3点は、「titleタグ」の中身がGoogle検索に表示されるページ名となり、「meta name=”description”」の部分にはページの概要を、「meta name=”keywords”」の部分にはページ内で重要な要素となるキーワードを設定します。
メタキーワードに関しては、現在のアルゴリズムでは利用されていないので、設定しなくても大丈夫です。よほど過剰にキーワードを詰め込まない限りはデメリットはないので、目標を立てる目安としてキーワードを選定し、ページで狙うキーワードを明確にしておく程度に考えるのが良いです。
2016年11月にGoogleが検索結果に表示されるページをモバイルサイトの情報を優先するように変更を加えると発表したので、PCとスマホで表示される情報を分ける高度な設計をしている場合は注意が必要です。
検索結果への表示イメージ
実際に検索結果に表示される時は、以下の画像のように表示されます。Googleで検索したことがある人はよく見るものかと思いますが、設定したHTMLの記述がどのように反映されているかを知ることがSEOを始める第一歩となります。
タイトルの付け方
狙いによって書き方は変わってきますが、基本はサイト名とページタイトルを入れます。
トップページの場合「【サイト名】キャッチコピー」、下層ページの場合「ページタイトル【サイト名】」のように、トップ以外はサイト名を後方に持ってくるケースが多いです。
キーワードの羅列や実際のページの説明を淡々と書くのではなく、訴求力のあるタイトルを付ける事で検索結果からのクリック率の向上にも繋がります。
WordPressやWebサービスなどCMSを利用している場合、出力されるtitleタグが、どこの設定から使われているかを調べて、文字数制限に合わせて調整しなければなりません。
トップページの流入を増やしたいからと言って、たくさんのキーワードを詰め込むケースをよく見かけますが欲張りは禁物です。
どうしても狙いたいキーワードを含めたサイト名を含むページタイトルが30文字を超える場合は、必ず別のページに分割してください。
タイトルの文字数
文字数制限を超えるタイトルをつけると、検索結果に表示される時にクエリに応じて省略される場合があるので注意が必要です。
なので、サイト名も含めて文字数制限に合わせたタイトルをつけることで、検索結果の表示をコントロールしやすくなります。
Googleの検索結果に表示されるタイトルの文字数は最大で全角33文字までです。半角文字との組み合わせや、PCとモバイルで表示される文字数が多少前後することがあるので、全角31文字に収めるとPCでもモバイルでも意図した通りに検索に表示されます。
Yahoo検索やBing検索では全角31文字になるのでギリギリまで調整している場合は注意が必要です。
2021年7月現在、PCの検索結果に表示される文字数は、全角28〜29文字と短くなっている傾向にもあるので、意図した通りに表示させるための調整は難しくなっています。
検索流入を増やすタイトル
SEOに取り組むにあたって、クリックされやすいタイトルを意識することは重要です。
まず一番初めに考えることは検索クエリと一致するタイトルを考えることです。
ユーザーは求めている情報と一致するページをクリックする傾向にあるので、無駄な装飾がないタイトルだと、クリックしなければ中身がわからないのでクリックされやすくなります。
しかし逆のパターンもあり、ページ内の中身を適切に要約し、煽りを含むタイトルを設定することでクリック率の上昇が見込まれることもあります。タイトルに数字を含めたり、書き手の感情を表すようなタイトルにすることでクリックされやすくなる傾向もあります。
カテゴリーページやブログ記事、固定ページなどでどのような方針をとるかは変わってきますが、ユーザーの検索クエリとタイトル、そのコンテンツを結びつけて考えることでクリックされやすいタイトルを考えることができます。
クリックされやすいタイトルというのはノウハウとして固まっていてパターンは出尽くしています。しかし、検索上位を狙うために文字数制限の範囲内でのキーワードの位置や密度も考慮すると、組みわせてベストなタイトルを決めるのは難しいものです。
前方一致
ユーザーはキーワードと一致しているページを無意識に探しています。当たり前のことですが、タイトルを先頭から読む人がほとんどなので、タイトルの始めにキーワードを含めることでクリックされる可能性が上がります。
検索の1ページ目に表示されているページを見れば一目瞭然です。まずはこの基本を押さえた上で、タイトルの前方か後方のどちらにどれくらいの長さでクリックしたくなる「煽り」を入れるかを考えるのがタイトルを書くテクニックの一番重要な部分となります。
【例】
タイトルの書き方(初級編) – サイト名
タイトルの書き方 伝わりやすい煽り – サイト名
数字を含める
もはや定番とも言えるので、見慣れた人にとっては内容が薄い記事かもと警戒されるかもしれませんが、まとめ記事であれば「10選」「3つのポイント」「たった1つの方法」など記事の中で紹介するものの数を含めたり、信憑性をアピールするならば、「80%が効果を実感」「3人に1人はやっている」「123%の実績アップ」など具体的な数字を含めるとクリックされやすくなります。
【例】
SEOで1位を取るタイトルを書く時の3つのポイント – サイト名
検索流入が180%増えたタイトルの書き方 – サイト名
書き手の専門性
ブログ記事であれば多くの人は筆者の体験を参考にしたいと考えています。「素人の私が成功した〇〇の方法」のように自分の経験を語ったり、「医師監修」「現役〇〇が語る」などその道のプロが書いているなど、書き手のキャラ設定も重要です。
必ずしも専門家である必要はなく、「主婦が選ぶ」「初心者の頃に役に立った」など同じ境遇の人をターゲットにすると共感されやすい傾向にあります。
【例】
SEOコンサルタント直伝!SEOで重要なタイトルの書き方 – サイト名
初心者でもできた!タイトルの書き方フレームワーク – サイト名
逆張り
人気があるものをあえて批判するのもクリックしてもらうテクニックの一つです。
みんなが良いと言ってるのに「ダメ」と言ってる人がいれば、気になって読んでみたくなりませんか?
【例】
SEOなんて無駄!集客に成功するタイトルの書き方 – サイト名
検索流入なんて増えない!素人が間違えるタイトルの書き方 – サイト名
情報を削ぎ落とす
クリックしてもらうには煽らなければならないかと思いがちですが、ユーザーが検索するキーワードとほぼ同じ短いタイトルにするのも効果的です。
情報が不足しているとページを開かないと詳細がわからないのでとりあえずクリックしてもらえます。キーワードを詰め込みすぎて主題がぼやけている時もキーワードを厳選する必要があります。
【例】
タイトルの書き方 – サイト名
こんなタイトルの書き方があったのか! – サイト名
ディスクリプションの書き方
PC版とモバイル版は共通のディスクリプションを使用するケースが多いので、前半の50文字に重要な情報を記載し、後半で補足情報や関連キーワードを補うような構成がおすすめです。
ディスクリプションと検索クエリが一致する場合、検索結果に太字で表示されます。
検索ボリュームの多いキーワードを調べて、文章がおかしくならないように構成してディスクリプションを作ることで、CTRの向上にも繋がります。
ディスクリプションの文字数
Googleの検索結果に表示されるディスクリプション(ページの概要)の文字数は全角120文字程度です。
文章の区切りなどで表示される文字数が多少前後します。モバイルの場合は50文字前後で句読点で区切られる場合があります。
検索結果に表示されるディスクリプションの長さは、今後増えていく傾向にもあるので、文字数制限を厳密に意識しなくても大丈夫です。
しかし、コンパクトにまとまったディスクリプションの方がユーザーに伝わりやすいので必要以上に長くする必要はありません。
ディスクリプションのコツ
トップページの場合は「サイトの概要」を、ディレクトリの場合は「ディレクトリの概要」を、ブログ記事の場合は「記事の要約」などを適切に記載するのがよいでしょう。
実際に検索結果に表示される時には、ユーザーの検索クエリによっては、METAタグ以外の部分から引用されることもあるので、あくまでも補助的に考え、コンテンツ内のPタグに当たる段落の塊を「検索ユーザーのクエリに対する回答」となるように意識するなど、ディスクリプションだけにとらわれないコンテンツ作りが重要となります。
キーワードの選定
感覚的なところにはなりますが、まず最初はツールを使ってキーワードを探すよりも、その「ページをどうやって探すか?」を想像してメインキーワードを決めることをおすすめします。
単独のキーワードでは検索上位を狙うのは難しいし、意図した流入を狙いにくいので、必ず2語や3語の複合キーワードを狙います。
しかし、複合キーワードはいくつかの選択肢がある場合があります。例えば「検索流入を増やす」という表現ならば、「検索流入が増える」「検索流入が激増する!」など、同じ「増える」でもたくさんの言い回しがある場合があります。
そうした時は一般的な言い回しや検索ボリュームが多そうなものを選びます。
他にも、初心者向けにはカタカナ表記、上級者向けには英語表記、といった具合に使い分けるなど、ちょっとした気遣いが大事です。
さらに狙いたいキーワードを探す場合は、フォームに入力したときに表示されるサジェストや、検索結果に表示される関連キーワード(ヤフーでは虫眼鏡検索と呼ばれているもの)ものを参考にページの内容と照らし合わせて一致するものを選びます。
関連キーワード取得ツールを使うと一覧で見ることもできます。Google広告を使っている場合はキーワードプランナーを使うと、そのキーワードがどれくらい調べられているかを数字で確認することもできます。
ページを公開した後にサーチコンソールの検索パフォーマンスを確認し、実際に流入に繋がったキーワードや表示されたキーワードから選りすぐり、それに合わせたコンテンツを用意します。
実際の表示を確認する方法
検索結果に反映されたかどうかを確かめるには、「site:」のコマンドで検索して直接確認してみます。
たとえばこのブログの場合、検索窓から「site:adregion.co.jp」のように入力して検索するだけで、検索エンジンにインデックスされてるか、されている場合はどのように表示されているかを確認できます。ページ個別のURLやディレクトリ単位での確認も可能です。
「site:」のコマンドで調べる場合は基本的に設定されている通りのタイトルやディスクリプションが表示されます。
しかし、実際に検索される時はキーワードに合わせてページ内の抜粋がディスクリプション部分に表示されたり、タイトルが短すぎたり長過ぎる場合は修正されて表示される場合があります。
検索結果に反映されるタイミング
新しく公開したページの場合は、ブログだと1日かからずに表示されます。Webサイトの場合はクロールのタイミングにもよりますが、1週間〜1ヶ月程度かかることもあります。
公開したばかりのページが、しばらく待っても検索に反映されない場合は「URLをGoogle のインデックスに追加 」から申請するとインデックスされる場合があります。ただし申請したページの質が悪いと反映されないこともあります。
(上記の手法は、2018年7月25日に使えなくなりました。)
すでに公開しているページの場合は、Googlebotがクロールするタイミングなので、1週間~1ヶ月が標準です。曜日とか時間で更新されるものではありません。
ページを削除した場合もこのクロールのタイミングまでは残ります。下層ページや外部からリンクされていないページなど、Googleがあまり重要でないと判断されたページはクロールの頻度が下がるので、1ヶ月以上残るケースもあります。
反映されない時の対処法
HTMLの書式や綴りが間違っていないか、HEAD内に記載されているかなど、正しく設定されているか確認するのはもちろんのことですが、WordPressでAll in one SEOなどディスクリプション周りを調整するプラグインを使用している場合は、テーマとの干渉が問題となっている場合があります。
ソースを確認してディスクリプションが2つ記載されているようであれば、テンプレートを修正するかプラグインの利用を停止してください。
すぐに反映させたい時は、裏技的な方法になりますが、モバイルフレンドリーテストで該当のページをチェックして、テスト結果のページにある「Googleに送信」からクロールをリクエストすると、早ければ数分で反映されます。
(上記の手法は、2018年7月25日に使えなくなりました。)
反映させたいページが大量にある場合は、クローラーが巡回してくるのを大人しく待つのが良いですが、急ぎであればサーチコンソールの「URL検査」から再クロールを申請する方法もあります。
検索上位に表示させるためには
ここからはGoogleのアルゴリズムの話なので推測にはなりますが、検索上位を狙うには検索結果に表示されたときのクリック率(CTR)が重要な指標になります。
Google広告ではグループ単位で入稿されているキーワード全体のCTRから品質スコアを算出する仕組みがあるので、自然検索でも似たような仕組みを持っている可能性があります。
そのため、ユーザーが探している情報がわかりやすいタイトルはもちろんのこと、共起語や類似語などを含め1つのページでなるべく多くのキーワードをカバーしつつ、ページ単位でのCTRを高める必要があります。
検索結果では1位に表示されたサイトが無条件でクリックされることが多く、2ページ目、3ページ目へと進むとCTRが極端に減る傾向もありますが、下位に表示された場合でも読んでもらえるタイトルや、繰り返し読まれるコンテンツを作ることでCTRが上がります。
CTRを高めることで検索上位に表示される可能性もあるので「クリックしたくなるタイトル」を追求し、タイトルやページ内容の加筆修正を繰り返す事も大事です。